ソーラーシェアリングは農業振興策でもある

私が提唱しているソーラーシェアリングについて「農業をつぶすつもりか」というご意見をいただきました。これは大きな誤解です。

ソーラーシェアリングの実施には、農地のうちソーラーパネルの架台を立てる支柱の部分の土地(面積としてはごくわずかです)を転用する必要がありますが、農地全体を転用するわけではありません。農家の皆さんは、これまで通り耕作を続けながら、同時に太陽光発電を行うことが可能です。農家はこれまでの農業による収入に加え、太陽光で発電した電気を売ることで、新たな収入を得ることができます。

残念ながら現在、農家は農業だけでは十分な収入を得られず、経済的に成り立たないため、耕作放棄地が増えています。ソーラーシェアリングによって農業と太陽光発電を両立させることで、農家の手取り収入が増えれば、農業で生計が立つようになり、農業に戻る人も増えるでしょう。耕作放棄地の再生につながり、ひいては地域活性化にも貢献すると考えます。

「農業をつぶす」というのは全く逆です。むしろ地方においては、エネルギー問題にとどまらない大きな経済効果が得られるのではないかと考えます。

思えば、今から200年ほど前の日本では、農村は食料とともに、薪や炭というエネルギーを都市に供給する役割を果たしていました。その後石炭、石油、原発などがエネルギー源となり、エネルギー供給源としての農村の役割は忘れられてきました。ソーラーシェアリングは「もう一度農村から都市にエネルギーを供給する」という意味合いがあります。再生可能エネルギーは、現代の薪や薪なのです。

立憲民主党は「自然エネルギー立国」を掲げています。ソーラーシェアリングは、まさに自然エネルギー立国を実現する大きな武器になるのではないでしょうか。(おわり)

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