ソーラーシェアリングとは何か

昨日のブログでご紹介した「ソーラーシェアリング」について、少し詳しく説明したいと思います。

ソーラーシェアリングとは、農地の上に高さ3メートルほどの架台を設け、細長い太陽光パネルをすのこのように隙間を空けて並べ、耕作しながら太陽光発電を行う、というものです。

太陽光発電というと、多くの方がメガソーラーのような大規模施設を連想されると思いますが、現在は小規模でも実施可能です。ソーラーシェアリングなら、すでにある農地を利用して、耕作を続けながら太陽光発電を始められます。

太陽光発電は技術的には実用化されており、発電コストも原発などより安くなっています。初期投資はかかりますが、発電による収入によって、比較的早い段階で回収できるでしょう。

「ソーラーパネルで日照が遮られ、農作物に悪影響を与えるのでは」という心配の声が聞かれます。しかし、細長いソーラーパネルを間隔を空けて配置するので、農作物の成長に必要な太陽光は、十分に農地まで届きます。むしろ盛夏には、適度な日陰ができることで生育によい影響を与えている例もあるようです。私はソーラーシェアリングを実施している多くの農家を視察していますが、作物の生育に支障が生じたという話を聞いたことはありません。

「農地に支柱を立てると耕運機などが使えなくなり、営農が非効率になる」との声もありました。しかし、支柱の間隔を広くとれば、耕運機で農作業を行うことも十分に可能です。

インターネットなどにはすでに多くの実践例が紹介されています。ご興味のある方はぜひ確認してみてください。(つづく)

<参考>農水省「営農型太陽光発電について」

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