5月19日~20日に韓国のソウル(新羅ホテル)で「第6回アジアンリーダーシップコンファレンス(ALC)」(主催:朝鮮日報社)が開催されました。ALCは世界各国の政界、学会、官界、産業界から地域の壁を越えて、世界のリーダーたちの知恵と経験を一同に集めて、世界平和と人類の持続的繁栄のため人的交流と提案をアジアから発信していくために2005年に始まった会議です。菅直人は、元総理大臣として招聘されて19日に参加しました。
今年のALCは、終戦70周年(国連創立70周年)および日韓国交樹立50周年を記念して「東北アジアの平和と繁栄ー私たちの人生を変える新たな力」がテーマ。アジアをはじめ世界の平和と繁栄に貢献することが目標です。菅は、初日の開会式に続く最初のセッション「終戦70周年、平和と繁栄のリーダーシップ」でスピーチしました。日本からは、これまでに福田元総理や鳩山元総理も参加しています。戦後70年の節目の今年は、最終日の20日に「村山談話」の村山元総理も参加して、スピーチされました。
スピーカーは、主要メンバーだけでも韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領、潘基文(パン・ギムン)国連事務総長、インド首相のナレンドラ・モディ氏。元中国国務委員の唐家セン氏、元アメリカ国防長官のチャック・ヘーゲル氏、元ドイツ大統領のホルスト・ケーラー氏、元タイ首相のタクシン・チナワット氏、カタール王妃のシェイカ・モーザ氏、アリババ社創業者のジャック・マー氏、コロンビア大学地球研究所所長のジェフリー・サックス氏などと豪華メンバーでした。
http://www.alcchosun.com/?c=user&mcd=2015en_sub03_02
菅は、各国の元首や首脳外交の経験者たちによる政治·外交安保分野のセッション「終戦70周年、平和と繁栄のリーダーシップ」のパネリストとして講演しました。2010 年に菅内閣は、日韓併合 100 年に当たり痛切な反省と心からのお詫びを表明する「菅談話」を閣議決定。日本政府が保管していた『朝鮮王朝儀軌』等の貴重な図書を引き渡しました。菅は、戦後70周年に閣議決定される総理談話は菅談話や村山談話を踏襲したものであるべきだと述べました。(※菅談話:内閣総理大臣談話 2010年8月10日)
http://www.kantei.go.jp/jp/kan/statement/201008/10danwa.html
そして首相として福島原発事故の対応に陣頭指揮を執った経験から、「アジアにおける原発の存在はアジアの持続的繁栄にとって大きなリスクである」こと。また、「原発事故のリスクの大きさは戦争に匹敵する」ことなどを強調しました。今後は、日中韓を中心にアジアで太陽·風力などの自然エネルギーを使うシステムに変えていくよう国際的に協力する必要があること。脱原発の実現と自然エネルギーの振興が、アジアの平和と繁栄のために重要であることを訴えました。
2千年来の歴史的なつながりを持ち、伝統的に政治・経済や文化・芸術などでも影響し合ってきた日本と韓国。日韓の国交正常化50年の今年は、両国にとって大事な1年です。この会議のホストとして歓迎のスピーチをした朴槿恵(パククネ)大統領。その後、退席される際に、菅と朴大統領がとてもにこやかに握手を交わしました。
The 6th Asian Leadership Conference (ALC 2015)
http://www.alcchosun.com/?ln=en
ALC 2015 Photo Gallery
http://www.alcchosun.com/?c=user&bbs_cate=0001&ln=en&mcd=2015en_sub04_03
【朝鮮日報】2015年5月20日
分断の鉄条網クリアなれば、アジアが開かれる
http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2015/05/20/2015052000210.html
【朝鮮日報】2015年5年20日
菅直人「植民支配痛切な反省」、 ケーラー「統一費用問わないでください」
http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2015/05/20/2015052000258.html
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