原発・エネルギー(事務所スタッフより)

10 / 10« 先頭...678910

脱原発ロードマップを考える会が「脱原発シナリオ」を協議


脱原発ロードマップを考える会(民主党の議員連盟)は22日、国会内で会合を開き、近く発表する提言の方向性について協議した。

 

同会ではこの間「脱原発ロードマップ」を作成するために、省電力や再生可能エネルギー、原子力発電所の状況などについて、専門家らを交えて検討を続けて来た。今回の会合では、「2020年脱原発」、「2025年脱原発」、「2030年脱原発」の3つの案が示され、集まった約30名の国会議員で議論された。参加した議員からは「現在停止している原発を再稼働させることがいかに困難か」「3.11以降国民の脱原発に対する思いは強い」「更に積極的に脱原発を打ち出すべき」など脱原発に積極的な意見が相次いだ。

 

このため原子力発電所の再稼働をしなかった場合の試算も含めて議論を行うことになった。今後は、脱原発を行った場合に電力会社の経営や日本経済にどのような影響があるのかも含めて検討し、今月末にも「脱原発ロードマップ」の第一次提言として発表される見込みだ。

「脱原発ロードマップを考える会」発足


12日、民主党の議員連盟である「脱原発ロードマップを考える会」が第一回総会を開催し、設立された。この議連は、脱原発に向けてのロードマップ(廃炉目標、省エネ目標、再生可能エネルギー目標、投資•雇用目標等を含む)を策定し、脱原発を早期に実現することを目的としている。

呼びかけ人を代表して挨拶する菅直人

呼びかけ人を代表して挨拶する菅直人

この議連は、民主党の衆議院議員39名、参議院議員16名の55名が呼びかけ人となり、その他にも衆議院議員12名、参議院議員4名の16名が当日までに入会した。顧問に菅直人、江田五月元参議院議長が就任した。世話人の中から、近藤昭一衆議院議員が会長、平岡秀夫衆議院議員が事務局長、福山哲郎参議院議員が幹事長に就任した。総会議事の後、NPO法人環境エネルギー政策研究所所長の飯田哲也氏が設立記念講演を行った。

脱原発ロードマップを考える会 第一回総会の様子

自然エネルギー研究会の顧問になりました


自然エネルギー研究会発足にあたり、顧問となった菅直人前首相に研究会の方向性と抱負について語りました。

 

<原発事故が活動の方向性を決定づけた>

 

 

私はかなり古くから自然エネルギーには関心がありました。

 

例えば1980年頃、一年生議員の時にアメリカの風力発電のテスト・センターを視察したり、この10年くらいはバイオマスの施設を視察したりしていました。今回自然エネルギー研究会の顧問として積極的に参加しようと思ったのは、そうした古くからの関心もありますが、何と言っても、昨年3月11日の原発事故を経験したことで今後の私の活動の方向性が決まったからです。

 

菅直人

菅直人顧問

原子力発電所については、総理としても政治家個人としても3.11までは安全性を確認して活用して行くと言う立場でした。しかし、原発事故を体験して、技術的にどこまでやっても安全とは言えない。つまり原発が無くても良い社会をつくることが、最も安全なことだと考えるようになりました。原発に依存しなくても良い社会をつくるには、再生可能な自然エネルギーで必要なエネルギーをまかなって行くことが条件になります。それを進めるのが3.11の事故を経験した私の役目だと考えました。

 

総理退任後、多くの皆さんの協力を得ながら様々な活動を続けた結果、今回自然エネルギー研究会が立ち上がることになり、私も中心メンバーの一人として顧問という形で参加をすることになりました。

 

<自然エネルギー研究会に望むこと、やってみたいこと>

 

実は総理在任中から、再生可能エネルギーの推進はスタートしていました。特に大きかったのは、いわゆる再生エネルギー促進法案、固定価格買取制度(FIT:Feed-in Tariff)の法案を昨年8月、総理としての最後の仕事として通過させたことです。これによって、政策的にも再生可能エネルギーを従来の原子力エネルギーや、場合によっては化石燃料に代わって、主要なエネルギー源とする方向性がスタートしました。そうした中で自然エネルギー研究会としては、次の3つの分野の活用が必要ではないかと思っています。一つはFITを軸にして再生可能エネルギーを増やしたり、エネルギーの基本計画などについても従来の原子力に偏重したものを見直すといった政策的な分野での推進。二つ目は、自治体や企業やNPOなど色々な人達がこの問題に積極的に関わっている中で、それを応援したり一緒になって進める実践についても、小さい組織ながらも力を尽くしたい。三つ目は国の内外に対する発信です。

 

福島原発事故があったにも関わらず、世界ではまだ沢山の原発を新設する動きが続いています。今回の事故の直接の原因は地震と津波でしたが、テロとか内戦、戦争といった理由で、原発が破壊されることもあり得る訳です。また、高レベル放射性廃棄物の問題は国境を越え、世代も超えた問題です。こうした観点から、世界の流れを脱原発依存の方向に持って行く必要があると考えます。こうしたことをこの研究会を一つのベースキャンプとして進めて行きたいと思っています。自然エネルギーの分野は太陽光発電や風力発電、バイオマス、発送電分離や電池、さらには、普及して行く上で超えて行かなければいけない技術的、社会的な課題があり非常に広範囲です。研究会では一つのテーマを深く掘り下げると言うよりも、自然エネルギー全体を網羅的に扱うことになると思います。ただ、そうした中でもポイントとなるような技術や仕組みについては、顧問としても積極的に提案して行きたいと思います。

 

※具体的な提案については、「菅直人の自然エネルギー提案」をご覧下さい。

自然エネルギーの安定化に役立てたいNAS電池


日本ガイシ株式会社小牧事業所のNAS電池工場を視察した際の写真。 中央は菅直人、中央右は加藤太郎日本ガイシ株式会社代表取締役。右が橘民義自然エネルギー研究会代表。

 

風が止めば風車は止まり、暗くなれば太陽電池は発電しない。そう、自然エネルギーのウィークポイントと言われているのが出力の変動だ。この出力を安定化させるために注目されている技術の一つが大容量の二次電池(蓄電池)だ。

 

中でも、NAS電池は鉛蓄電池に比べて体積・重量が3分の1程度と小さく、揚水発電と同様の機能を都市部などの需要地の近辺に設置できる利点がある。一カ所あたり数千から数万キロワットという大規模な蓄電と、連続6時間の放電が可能だ。現在量産化されている二次電池の中では圧倒的な性能を持つ。

 

NAS電池の仕組みと利用法

NAS電池は、電極にナトリウム(Na)と硫黄(S)を使用していることから名付け(日本ガイシの登録商標)られた。原理そのものは、1967年に米フォードモーターズが発表し、米国、欧州、日本で産学の研究開発が続いたが長い間実用化には至らなかった。日本ガイシは1984年から東京電力との共同開発に着手。2002年度より唯一実用化に成功していた。電解質にβ-アルミナと呼ばれるセラミックを利用し、高温(摂氏300~350度)にすることで作動する。日本ガイシの高度なセラミック技術が開発の決め手となった。

 

NAS電池は、従来国内では非常用電源などとして用いられてきたが、海外では風力発電や太陽光発電の電圧変動の抑制などに用いられて来た。米テキサス州では4メガワット(1メガワットは100万ワット。100ワットの電球を1万個付けられる電力)、アブダビでは48メガワットなどの導入事例を持っている。

今後は国内でも、再生可能エネルギーなどによる電圧変動の抑制やピークカットの技術として注目を浴びそうだ。

 

10 / 10« 先頭...678910

原発・エネルギー トップに戻る