シールズと民進党代表選


  学生グループ、シールズ(SEALDS)が最初からの予告通り今年8月15日に解散した。自発的運動グループが定常的な組織になると、組織維持の論理が強くなり変質することを知っている彼らの判断は大したものだ。参加した若者にはまた新しい運動の中で出会うだろう。

  彼らの問題提起は大きい。一つは若者が自主的にデモや集会などで発言し行動したということだ。日本中が学生運動で燃え盛った1969年以来45年の長い間、学生がこれだけ社会にインパクトを与えた行動はなかった。二つ目には彼らの主張が上の世代からの受け売りではなく、彼ら世代の中から出てきた主張であったということだ。

  この45年の間に日本は高度成長により世界第二の経済大国になり、一億総中流社会と呼ばれる時代を経験した。しかし今の10代、20代、30代の若者はバブル崩壊後日本経済が低迷期に入って生まれた。そして従来の家族主義的な会社経営が否定され、株価総額に象徴される資本家にとって利益を上げる経営が評価され、社長など経営者と一般社員、正規と非正規労働者の賃金格差が急激に拡大してきた。そのしわ寄せを最も受けているのが今の若者だ。大学を卒業した若者の二人に一人が数百万円の奨学金返済ローンを背負っているというのはその象徴だ。

  民進党の代表選では立候補する人はぜひこうした問題を国民に、特に若者に語ってほしい。     

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