第二次国会事故調で徹底した事故の検証を


  東電の自称「第三者検証委員会」が発表した報告書で、清水社長が「炉心溶融」という言葉を使わないようにと社内に指示していたことを明らかにした。それに加えて「清水社長は官邸側から、対外的に『炉心溶融』を認めることについては、慎重な対応をするようにとの要請を受けたと理解していたものと推認される。」と報告書は述べている。

  しかし、当時総理として官邸にいた私が清水社長に「炉心溶融」という言葉を使わないように指示したことはない。当時官房長官であった枝野氏も同様に「ありえない」と言っている。私は早い段階で、炉心溶融(ルトダウン)の可能性は外部の専門家からも聞いていた。しかし原子炉を直接運転しているのは東電であり、東電からの報告がないのに推測で言うことはできなかった。

  自称第三者意見小委員会は「官邸側」という表現を使いながら、この件について官邸の政治家には一切聞き取りをしておらず、東電にとって都合のいい結論に導いている。この第三者検証委員会は東電が依頼した3人の弁護士から構成されている。その中には舛添都知事の「第三者調査会」のメンバーも入っている。弁護士は依頼者の利益を守るのが職業上の義務。とても「第三者」とはいえない。第三者検証委員会の委員長の田中泰久弁護士にきちんとした説明を求めたい。

  清水社長は政府事故調でも証言している。官邸の政治家の証言はすべて公開されているが、清水社長の証言は本人が拒んでいるために公表されていない。更に、東電には本店と各サイトを結ぶテレビ会議システムがあり、清水社長の発言も多く記録されているが、東電が了解した部分以外は公開されていない。このように本来、東電の「第三者検証委員会」というのならまず、清水調書やテレビ会議の記録を全面公開すべきだ。

  参院選が始まる直前のこの時期に、東電が舛添氏と同様、自分に都合のいい報告書を公表したのはなぜか。東電は何が何でも柏崎刈羽の原発を再稼働させようとと画策しており、この時期の公表には政治的意図が感じられる。
  

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