スイスの民主主義


  スイスでは重要な政治課題は国民投票にかけられる事が多い。それだけに国民の政治に対する関心が高い。


  原発問題も長い間議論が続き、福島原発事故を受けて原発の新設はしないことを決めた。既存の5基の原発が老朽化する中で、いつまで稼働させるのかが問題となっている。今年秋にはこの問題での国民投票が行われる予定。


  ヨーロッパの原発事情も大きく変わってきた。昨日の議論でもドイツの緑の党のトリッテインさんは、コスト高のために原発に投資する人はいないと論陣を張っていた。フランスやイギリスのように原発維持を決めている国でも採算があわないという理由で原発の新設は難航している。我が国の原発メーカはイギリスの発電会社を買い、そこに原発を売り込んでいるが、採算的に成り立つのか専門家の間では懸念がもたれている。


  アメリカの代表的原発メーカであるGEは、原発に関して独自でリスクを取る事には消極的な態度に変わってきている。合弁で事業を進めている日本企業が貧乏くじを引かされる事がないか心配だ。


  原発事業は中国など国策で進めている一部の国を除いては衰退産業になりつつある。日本でも3・11前には「原発ルネッサンス」ともてはやし、原発を成長戦略の柱に考えた時期があったが、状況は様変わりした。世界は原発や化石燃料から再生可能エネルギーの急激にシフトしている。成長戦略を考える上で道を間違わない事が重要だ。

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