東電元幹部強制起訴の大きな意味


  勝俣元会長、武黒元副社長、武藤元副社長の3人の東電元幹部に対する強制起訴が検察審査会で決まった。このことの持つ意味は大きい。


  第一に、東電のテレビ会議などこれまで東電が公表を拒んできた重要な証拠資料を、検察役の弁護士が強制捜査により入手できることである。


  福島原発事故について、事故発生から1年の間に政府事故調、国会事故調、民間事故調による事故報告書が出されているが、時間的制約と東電が重要な証拠の提出を拒んだこともあり、十分な検証はできていない。国会事故調の後継組織も政権に戻った自民党の抵抗でいまだに立ち上がっていない。


  例えば重要な証拠でいえば、地震発生から丸一日の間の東電テレビ会議の記録は全く公開されていない。吉田所長以外の東電幹部の調書も公開されていない。地震発生から約24時間の間に1号機はメルトダウン、メルトスルー、水素爆発を起こしている。また私が東電本店に乗り込み、「撤退しないで命がけで頑張ってほしい」と話した場面も、私の後姿の画像だけが公開され、音声は公開されていない。検察役を務める弁護士グループには強制捜査権限が与えられるので、まず、徹底的な証拠集めを期待したい。


  そして東電自身が08年に15.7メートルの津波を試算しながら、それに対する対策をとらなかった責任を明確にしてほしい。そんな大きな津波はめったに起きないとして無視し、大きな費用が必要となる対策をとらなかったことは明らかだ。大きな原発事故が一旦発生すれば国が壊滅することもあり得ることは被告である東電幹部には分かっていたはずだ。事故被害の大きさを考えれば、原発事業者にはそれに見合った注意義務がある。15.7メートルの津波対策を行っていれば、福島原発事故は免れたはずだ。


  安倍内閣は福島原発事故の十分な検証もできていない中で、川内原発の再稼働を急ごうとしている。安倍内閣は日本を滅ぼしかねない「亡国政権」だ。

今日の一言 トップに戻る