福島原発周辺を山側と海側とから視察


  7月19,20の二日間、福島原発に周辺を視察に出かけた。19日は伊達市に飯館から避難している人の仮設住宅を訪れ、さらに飯館村や南相馬市の除染の状況を視察した。

 

 

  除染は現在までは住宅付近だけに限られており、これから田んぼや畑が対象となると言う。面積の大半を占める森林は対象に入っていない。そのため、住宅付近が一度は線量が下がっても山から放射能が下りてきて、また元の水準に戻ってしまう例も多いと聞いた。

 

  水源地のダム周辺でも山からの水が流れてくる道の脇では、局所的には10μ㏜に達するところがあった。除染をしても3.11前の水準に戻るのは極めて難しいというのが現実だ。

 

  避難先からの帰還についても、大変難しい問題をはらんでいる。もともと3世代同居で大きな家に住んで農業や酪農に従事していた人が多い中で、若い世代は戻らない選択をする人が多く、高齢者だけで戻って生活が成り立つのかという心配だ。原発事故は地域ばかりか家族まで分断している。

 

  県や国は画一的な方針を押し付けるのではなく、きめ細かく聞き取り調査をして被災者の選択を重視してどのようなフォローができるかを考えるべきだ。

 

  翌20日は海から福島第一と第二原発を視察。海岸の大部分は切り立った絶壁が続いていた。福一はこの高さ35メートルの絶壁を高さ10メートルまで切り取って、その一番低いところに原発6基を設置している。冷却のための海水のくみ上げを容易にするためだ。当時の東電の社史には「先見性があった」と自慢している。まさにブラックユーモアだ。35メートルのところに原発を設置していれば津波は届いていない。

 

  さらに、20キロ沖で実施されている浮体式海上風力発電の実験施設も視察できた。すでに2千kwの風力発発電施設が海岸から20キロ沖に設置され、近く7千kwの施設が設置される。この規模の浮体式風力発電は世界でも初めて。うまくいくことが実証されれば、7千kw級を140基設置するというのが当初の計画だ。期待している。

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