公害と原発


 今日は広島で日本弁護士会の人権擁護大会のシンポジウムに出席する。福島原発事故について特別インタビューを受ける予定。


  フィンランドのオンカロを視察した小泉元総理が「原発ゼロ」を鮮明にしてきた。自民党内にも経済界にも心情的には「原発ゼロ」の人は結構いるが、多くの人はすそ野の広い原子力産業を中心とした「原子力ムラ」の同調圧力によって口を封じられている。


  このような原発問題は1960年代の公害問題と同じ構造だ。厳しい公害規制はコスト高を招き、世界的競争に負け、雇用を失うというキャンペーンがなされた。その同調圧力のため、経済界だけでなく、製造業を中心とする企業の労働組合も腰が引け、自民党はもとより、大企業労働組合に支えられていた当時の野党第一党の社会党も反対運動の中心には立てなかった。こうした背景から公害反対運動は無党派の市民運動が中心になって広がった。


  民主党も、原発は経済成長と雇用のためには必要などと原子力ムラの「生産偏重」の同調圧力に屈すれば、かつての社会党と同じ運命をたどるだろう。民主党メンバーは、私たちが掲げてきた「生活者の政治」とは生産偏重の政治に対するアンチテーゼであることをもう一度かみしめる必要がある。


  原発ゼロは目先の経済成長を重視するか、子孫や地球の将来まで考えるかの、国民一人一人の心情の戦いだ。そうした立脚点に立たない限り民主党の将来はない。

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