原発ゼロは大人世代の責任


  参院選が始まった。多くの政党が「原発ゼロ」を公約に掲げるが、参院選の中心的な争点になりきれていない。「原発ゼロ」を争点化するための選挙応援を考えている。


  原発政策は経済政策で考える筋のものではない。原発稼働が今だけでなく将来世代にどういう影響を与えるかで判断すべきこと。原発を稼働させれば必ず強い放射能を発するプルトニウムを含む核廃棄物(使用済み核燃料)が発生する。半減期が2万4千年のプルトニウムを地球上に生み出し、それを将来世代に残すことが何を意味するか。冷静に考えれば当然原発ゼロをできるだけ早く実現するという結論になるはず。


  こうした考えに本質的な点で説得力ある反論をした人は私が知る限りいない。原発を稼働させないと電力料金を上げなくてはならなくなるとか、地震津波対策をすれば大丈夫だとか、本質的な反論とはとても言えない。


  結局、遠い将来まで想像力を巡らせて深く考えているかどうかだ。カルフォルニアのサンオノフレ原発再稼働反対運動に私を招待してくれたグループの中心人物は、3人の幼い子供を持つ優れた建築家であった。その仲間が集まり、集会を企画し、マスコミにも働きかけ、ついに廃炉を勝ち取った。


  日本の経済界でも、若手の中には「脱原発」は当然だという人はかなりいる。しかし、巨大な既得権益を握る原子力ムラに睨まれることを覚悟して、発言し行動する経済人は少ない。経済界の大物とされる人は口を開けば「国のため」「国民のため」と言うが、将来世代のためという観点がすっぽり抜け落ちている。


  東京に電気を送る東電の柏崎原発の再稼働に賛成するのなら、柏崎原発を新潟から東京に移設して稼働させることを主張すべきだ。危険と負担を地方と将来世代に押し付ける安倍自民党の原発政策を阻止することは大人世代の責任だ。

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