安倍氏は潔く誤りを認め謝罪すべき


  

海水注入問題は国会でも何度も取り上げられ、誤った情報がそのまま多くの人の記憶に残っているので、詳しく説明しておきたい。


安倍氏がメルマガで私の辞任を求めた翌日、2011年521日付の読売新聞朝刊は「首相の意向で海水注入中断、震災翌日55分間」と一面トップで報じた。その記事の中で「首相の誤った判断で(海水注入を)止めてしまった。万死に値する判断ミスで、直ちに首相の職を辞すべきだ」とメルマガと同様の安倍氏の発言が紹介されている。



安倍氏は問題の2011520日のメルマガで、さらに次のように述べている。「複数の関係者の証言によると、事実は次の通りです。121904分に海水注入を開始。同時に官邸に報告したところ、菅総理が『俺は聞いていない』と激怒。官邸から東電への電話で、1925分海水注入を中断。実務者、指揮者の説得で2020分注入を再開」と述べている。この安倍氏の記述はすべて嘘だ。

第一に、312日の1904分に1号機への海水注入が始まったことはその後確認されているが、その時点では東電からもどこからも注入開始の報告は私に来ていない。海水注入の開始を知らない私が「激怒」して中止を指示することはありえない。

事実は昨日のブログでも述べたように、東電フェローの武黒氏が東電上層部と一緒になって吉田所長に海水注入の停止を指示したが、現場の吉田所長の判断で海水注入は継続されており、1904分の開始から後、中断はなかった。このことは5月21日の報道記事が出た後に、吉田所長自らが真相を語り、東電も吉田所長の発言を受けて再調査をし、「海水注入を中断した事実はない」ことを確認している。



安倍氏がメルマガで証言を聞いたという「複数の関係者」は、私の調査によれば東電からの情報だ。吉田所長が注水を継続していたことを知らない東電のマスコミ担当者が、東電幹部が注水の停止を求めていたことを隠して「総理が海水注入を止めた」という虚偽情報を報道機関に流していたという証言を私自身聞いている。それを真に受けて記事にしたのが読売新聞と産経新聞。


当時は、私が浜岡原発の停止を要請した直後で、原発の再稼働を急ぐ原子力ムラにしてみれば一刻も早く私を辞任に追い込みたいと考え、安倍氏や一部の報道機関を使って嘘の情報を「事実」にしようとしたのだ。その後国会でも自民党の何人もの議員が「総理の判断ミス」と追及し、62日の菅内閣不信任案でもその理由に入っている。



安倍氏は当時総理経験者でありながら、原子力ムラの情報操作の片棒を担がされ、嘘の情報をもとに私に総理辞任を迫ったことになる。もし反論があるならぜひ安倍氏自身のフェースブックで反論してほしい。不明を恥じるならば潔く520日のメルマガが間違っていたことを認め、訂正し、私に謝罪すべきだ。

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