原発輸出は富国無徳


  原発輸出は「富国無徳」と、今日の毎日新聞・風知草で山田孝男氏が書いている。日本の原発の安全性について議論中で、再稼働や新設について結論が出ていないのに、安倍総理は「安全」と称して外国に輸出する。儲かれば安全性など後回しでいいと考えているとしたらまさに「富国無徳」の総理だ。

  

  私も3・11福島原発事故までは日本の原発はどの国の原発よりも安全性が高いと信じていた。まさに私自身「安全神話」に染まっていた。そして3・11前には総理として、ベトナムやトルコの首脳に原発を導入するのなら日本製の原発をと勧めるトップセールスを展開していた。


  しかし福島原発で、起きることを全く想定していなかった全電源喪失が起き、メルトダウンだけでなく、溶けた核燃料が分厚い鋼鉄製の圧力容器を溶かして突き抜けるメルトスルーを引き起こし、格納容器の底に落ちるという世界で初めての重大事故が発生した。今も福島原発一号機、二号機、三号機は格納容器の底に極めて高線量の核燃料がたまった状態にある。使用中であった核燃料が保管されている四号機の使用済み燃料プールを含めて、今でも長期に停電し、冷却できなくなると再びメルトダウンが起きる状態だ。事故は終わっていない。


  私は3・11原発事故に直面して原発に対する考え方を根本的に変えた。東京を含む広範囲の東日本から、5千万人の人々が避難しなければならないぎりぎりの事故を経験して、考え方を変えるのは当然だと思う。


  確かに事故は民主党の菅政権下に起きた。大きな責任が私にあることは痛感している。と同時に、我が国の原発政策は長く自民党政権下で推進され、福島原発をはじめわが国の54基の原発はすべて自民党政権下に建設されたことも紛れのない事実。自民党にも安全神話に乗って十分な安全性を確保することなく、原発を建設し、今回の事故が起きたことを深刻に反省してほしい。

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