あいまいな自民党の原子力政策


 消費税を2014年から引き上げる法案が民主党、自民党、公明党の賛成で成立した。2009年秋、政権交代直後にギリシャ危機が発生し、社会保障と税の一体改革は先送りできないと考え、私の内閣でまず取り組んだ。そして、それを引き継いだ野田総理の、政治生命をかけた取り組みで自公の賛同を得て成立した。この課題で自民党、公明党と意見が一致したことはよかった。


  次の大きな政治課題は原発だ。福島原発事故で、全ての国民は首都圏を含む広範な地域から3000万人の避難が必要となるギリギリの危機を経験した。まさに、国家存亡の危機だった。原発事故を完全に防ぐことは不可能だ。それでも原発を使い続けるのか、それとも脱原発に向かうのか、重大な政策選択だ。


  この問題では民主党と自民党の政策は大きく異なっている。3・11を経験した民主党政権は、私が総理の時に「脱原発依存」に舵を切り、野田内閣もその方針に沿って、脱原発を進める姿勢だ。


  これに対して自民党は原発をどうするのか態度を明確にしていない。自民党は長年政権党として原発を積極的に推進してきた政党であり、本音は「原発維持」だと思われる。しかし、姿勢をあいまいにし、争点にしないで選挙を戦い、政権に返り咲けば原子力を推進するという姿勢は許されない。自民党は明確な原子力政策を国民に示す責任がある。

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