破たんした夢の核燃料サイクル


  今日午後の予算委員会分科会では、電力の小売り自由化に加えて、核燃料サイクルについて経産大臣に質問する。


  安倍内閣は資源の有効利用の観点から使用済み燃料を再処理し、回収されるプルトニウムを有効利用する核燃料サイクルの推進を基本方針としている(エネルギー基本計画)。しかし現実には夢の核燃料サイクルといわれたシステムは資源の有効利用という点では完全に破たんしている。


  つまり、使用済み燃料を再処理して取り出したプルトニウムを「もんじゅ」で燃やして発電し、同時に「もんじゅ」でウラン鉱のうち99.3%を占める燃えないウラン238をプルトニウムに転換させることが出来ることから、もんじゅは高速増殖炉と呼ばれてきた。そして燃えないウランをプルトニウムに転換して使うことで資源の有効利用になるとされてきた。


  しかし、現実にはもんじゅは1995年、ナトリウム事故を起こして以来20年以上運転できず、再処理で生まれたプルトニウムはたまる一方で、核拡散条約の観点から世界的に問題視されてきた。そこでプルトニウムをMOX燃料としてプルサーマルで燃やすことを始めたが、MOX燃料は通常のウラン燃料より数倍コストが高く、資源の有効利用とはとても言えない。


  結局、使用済み燃料の再処理工場と「もんじゅ」に膨大な費用と時間をかけたが、完成しておらず、夢の核燃料サイクルは実現していない。高速増殖炉を研究していた大半の国は技術面やコスト面からすでに撤退している。


  原子力規制委員会が「もんじゅ」の改善が進んでいないという勧告を文科大臣に出した。今こそ、破たんした核燃料サイクル全体を見直し、撤退すべきだ。

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