民進党代表選とベーシックインカム


 民進党代表選が9月初めに行われることがほぼ決まった。

 

 政界再編など政局的な面が注目されているが、新自由主義的傾向が強まっている自民党など与党に対し、民進党が目指す社会像はどういうものかを明確に示すことのできる代表であってほしい。

 

 私は基本的には「ベーシックインカム」の考え方が民進党にふさわしく、井手英策慶応教授の「ALLforALL」の考えとも通じると考えている。例えば、全ての国民に一人当たり年間100万円を国が支給する「ベーシックインカム」の考えは「働かざるもの食うべからず」という考えに反するという反論がある。この言葉は働くことと、食うための収入を一体化した考えだ。しかし現代では、家庭内での子育てや介護の労働=働きは、収入に結びつかない。社会的に重要な「働き」でも収入に結びつかないものも多い。

 
 もう一つ、一人当たり100万円の財源はどうするかという反論が必ず出てくる。ある学者は所得税を50%にすれば財源はまかなえるという。この場合、年収700万円で4人家族の家庭では、所得税を350万円徴収される代わりに、一人当たり100万円、合計400万円のお金が支給されるので、合わせればプラスになるという例を示している。もちろん年収が800万円以上の人は支給額以上の所得税を負担することになる。しかし、この仕組みは所得格差を飛躍的に是正することを意味する。
 
 その上、このベーシックインカムが実施されると、「労働」の概念が変わってくる。つまり、高収入を求めて収入の多い分野で働くか、収入が少なくても自分のやりたい分野で働くという選択が可能になる。まさに「働かざるもの食うべからず」という考えが根本的に変わってくる。
 
 AIなどこれだけ技術革新が進んでいるのに長時間働くことが当然とされている社会はおかしい。それを根本から変える政策を新代表には提示してほしい。
 

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