公害と労働運動


 かつて、水俣病など製造会社による海洋や大気汚染などの公害が激しい頃、そうした企業に属する労働組合は加害者的な立場もあり、労働運動が全体として公害問題を取り上げることが少なかった。そこで、宇井純さんのような学者の呼びかけで反公害の市民運動が盛んになった。
 
 原発問題も公害問題とよく似ている。原発を所有し、また製造する企業に属する労働組合は企業の利害を考慮して原発容認のところが多い。しかし政党は国民全体の立場に立って判断しなければならない。福島原発事故を経験した日本にあって、原発に頼らないで済むならばそうすべきと思っている人は大多数だ。そして実際に福島原発事故以降の6年間で原発が稼働しなくても電力は十分足りるということが実証された。
 
 労働組合とは雇用や格差の問題など多くの点で協力すべきだ。しかし政党は、個別企業の利害によって国民の安全を脅かすような政策を選択することはできない。
 

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